STUDIO VOICE vol.407について
大学生になってアルバイトを始めた時、金銭的な余裕が生まれたのもあって雑誌を買うようになった。
その時は美術や写真に強い興味があって、「写真の基礎知識」や「写真集の現在」など、写真関連の特集もしていたSTUDIO VOICEを度々買っていた。
STUDIO VOICEは、BRUTUS等と同じ情報誌(特集誌)、カルチャー誌の位置付けだったと思うんだけど、BRUTUSほどポップではなくアート・カルチャー寄り、アートとは言え、美術手帖等まではいかない、という、BRUTUSと美術手帖の間のような位置付けだったと思う。
自分は特定の雑誌を常に買う、というわけではなく、気になる特集をしていたら買う、くらいのスタンスであり、STUDIO VOICEは年に何度か買う程度だった。
気付いたらSTUDIO VOICEは休刊、WEBへ移行のニュースが出ており、WEBへ移行してからは全く見ていなかった。
先日、本屋に行ってみると、STUDIO VOICEのポスターを見かけた。
そういえば、友達から「この春に復刊」というニュースを聞いていた気がするのだけど、そのようなニュースも忘れてしまっていた。
ポスターを見て懐かしくなって買おうと思い、ポスターと同じ最新号を手に取る。
特集は「Don't try クールの定義」。
特集尖ってるなと思って誌面をめくってみると、スパイクジョーンズ、ウェスアンダーソン、横尾忠則、坂本慎太郎、松田龍平等々、様々な人のインタビュー、アートワークが掲載されていた。
その他国内外の人のインタビュー等々が掲載されているのだけれど、この人たちもきっと相当な有名人なのだろう。
錚々たる顔ぶれであり、読みたいインタビューもある。
でも、誌面構成がバラバラだったり、目次の位置や記載も分かりづらかったりして、「読みたい」よりも「読みづらい」が先に来てしまい、買うのを止めてしまった。
「情報誌」というより、ハイブランドしか載ってない「ファッション誌」、ハイブランドを載せつつちょっとアート特集もあるような「ハイカルチャー誌」の誌面構成に近いような気がした。
また、文字情報よりも写真が多かったように思う。
自分としては、どうしても以前のSTUDIO VOICEの意識があり、
以前はBRUTUSのようにある程度定型的なフォーマットがあって、それに合わせた情報整理、誌面構成がされていて読みやすかったのだけれど、今号のSTUDIO VOICEはそういったことがなかったと思う。
わざわざ復刊させたわけだから、以前のSTUDIO VOICEとは異なる取り組みをしようとするのは当たり前だ。
以前からどう変えていくか、他誌やインターネットとどう差別化していくか、となった時に、「尖った特集」「他では読めない豪華なインタビュー」「ハイカルチャー寄り」となったのだろうか。
以前のSTUDIO VOICEとは、想定する読者層も少し違うのかもしれない。
そんなこんなで結局買いませんでしたが、次号も手にとってみようと思う。
発売は多分来年の春頃。
買うかどうかは内容次第かもしれない。
—————————————————————————————–
記事とは関係ありませんが、曲を作っています。